パラブーツ シャンボードを磨く!
皆さま、こんばんは!
息子です🙋♂️
本日は愛してやまないフランスのシューズブランド、PARABOOT(パラブーツ)を靴磨きを通してご紹介。
- ①パラブーツの顔「シャンボード」
- ②まずは靴ひもを外しシューツリーをセット
- ③馬毛ブラシで軽くブラッシングし埃を落とす。
- ④リムーバーで古いクリーム・汚れを落とす。
- ⑤クリームを塗り込んでいく
- ⑥5~10分置いて豚毛ブラシでブラッシング
- ⑦コットン100%の布で乾拭きする。
- ⑦シューレースを通して完了!
①パラブーツの顔「シャンボード」
私はこれまでパラブーツを10モデル以上履いてきましたが、本当に頼りがいのあるブランドです。
堅牢な作りで雨にも強く、リスレザーというロウが染み込んだ革を使用したモデルは特に丈夫です。ソールも自社製造のラバー素材なので、履き始めから屈曲性抜群です。
代表的なモデルがCHAMBORD(シャンボード)。
カジュアルなUチップ型ですね。ジャケパンにも合います。
定価は7万円を超えますが、並行輸入であれば5万台で購入できます。
あえてスーツの外しでシャンボードを履いている販売員もいますよね。「外し」という言い回しが私はあまり好きではありませんが…。
今回はシャンボードを磨いていきます!
わかりやすく画像向かって右側、左足のみ磨きます。
②まずは靴ひもを外しシューツリーをセット
6年選手のシャンボード、ネイビーカラーです!
2週間の名古屋出張に連れていきました。
尊敬する先輩に付き添ってもらい、採寸まで丁寧にして頂いた思い出の一足です。
雨の日も多く、TATRAS(タトラス)ポップアップストアの搬出作業の際も着用していたので、くたくたです。
革に含まれたロウ(油分)が浮き出て白くなっています。
帰宅後2日放置してしまいました…可哀そうに…。
リスレザーを使用したモデルは、画像の用にロウが浮き出てくることが多々あります。箱を開けると真っ白なんてざらです。
③馬毛ブラシで軽くブラッシングし埃を落とす。
まずは毛足の柔らかく長い「馬毛」のブラシで埃を取り除いてあげましょう。この作業、かなり重要で怠ると通気性が悪くなったりします。
浮き出たロウを軽くブラッシングすると、ある程度は光沢が戻ります。
シューレースを外して誇りを落とした後に、軽くブラッシングをするだけで違いが出ます。
日常的なケアはこれだけで十分OKです!シャンボードをはじめとしたリスレザーモデルが優秀なポイントですね。
④リムーバーで古いクリーム・汚れを落とす。
続いて、信頼のシューケアブランドM.MOWBREY(モゥブレイ)のステインリムーバーを使って染みついた汚れ、古いクリームを取っていきます。
こちらも、馬毛ブラシに続いて絶対にあった方がいいです。
クリームの厚塗り、塗り重ねは革本来の自然な輝きを損ないます。
しっかり古いクリーム・汚れは取りましょう!
財布や鞄にも使えます!
コットン100%の薄い布であれば、靴下でもハンカチでも何でもいいです。着古したカットソーなどがあれば最高ですね!※化繊は革を傷つける可能性があるのでNG。
しゃばしゃばの水分なので少し布に含ませて、優しく拭いていくだけ。白い布だと汚れが落ちているのがよくわかります。
光沢が無くなり、少しマットな質感になりました。
水分補給はリムーバーの水分でOKです。
※購入したばかりや久しぶりに履く革靴の場合は、デリケートクリームなどでしっかり水分補給をしてくださいね。でないとヒビ割れの原因になります!
⑤クリームを塗り込んでいく
続いてSAPHIR(サフィール)のクレムノワールを指で塗り込んでいきます。
※クリームを塗る際は、うすーくで大丈夫です!両足で小さなビー玉1つ分も使いません。塗りすぎもヒビ割れの原因になります。元々油分を含んだ革なら尚更です。
サフィールはフランスのシューケアブランドです。
靴磨き世界大会の出場者の多くがサフィールを使用しています。上質な素材から成る油性タイプのクリームは、水分を含んだ乳化性タイプに比べて効果が長持ちします。
何よりも、光沢が段違いです。
小さい器で2千円以上とかなり高価な感じがしますが、私の場合1度購入すれば2年はもちます。※クレムノワール1つで5足の革靴を月2回ペースでケア。
クリームの色はニュートラル(無色)がおすすめです!色褪せていない革であれば、顔料などが含まれていないニュートラルカラーが自然な輝きが出て革にも優しいです。
ちなみにサフィールのニュートラルカラーは、なかなか店頭で手に入りません。
私はグリーンレーベルリラクシング吉祥寺店に務めていた頃、スーツを着用するドレスマンとして店頭に立っていました。
クリームをサフィールに替えただけで、「あろう、シューケア上手くなったな!」と先輩スタッフ達から口々に褒められたものです。
シューケアの工程は同じなのに、客観的にみてもその差は歴然というわけです。
⑥5~10分置いて豚毛ブラシでブラッシング
続いて、硬めの毛が特徴の「豚毛」ブラシでしっかりとクリームを全体に伸ばしていきます。
少し時間を置いてブラッシングをすると、光沢が出てきます。もうめちゃくちゃ愛しいです。
⑦コットン100%の布で乾拭きする。
靴下で乾拭きをしていくと、ムラのあった光沢が落ち着いて、より色に深みがでてきます。もっと光らせたい方は、30分ほど置いてから再度ブラッシング・乾拭きをしてください。
ここまでの工程で、油分を含まないスムースレザーやガラスレザーであれば、よりピッカピカに光りますよ!
⑦シューレースを通して完了!
左右の差は一目瞭然です。モカ部分に靴下の繊維が付着していて恥ずかしいですが…。
両足磨きました!
両足を磨いて20分程です。
控えめに主張す程度の光沢が好きなので、鏡面磨きは基本的にしません。
さて、靴磨きの一連の工程をご紹介させて頂きましたが、
しっかりとした靴磨きは月に1回程度で良いかと思います。
日常的な靴磨きは
履く前に軽くブラッシング+乾拭き
履いた後に軽くブラッシング+シューツリーをセット
これだけで見た目と持ち具合が全然違います!
とても綺麗な状態で20年履いている先輩スタッフもいました。
余談ですが先日、職場の先輩スタッフから相談されました。
「履き皺を伸ばしたいなら、シューツリーは大きいやつを無理やり入れろって聞いてやってるんだけど正解?」
これは大間違いです!
革が不自然に伸びてしまうので、さらに余計な皺が入ります。
ダイエット後の皮膚割れみたいなイメージでしょうか…。
シューツリーは型崩れを防ぐ+吸湿のためにあります。
ぎゅんぎゅんなサイズを入れるのはやめましょうね!
以上、パラブーツ シャンボードの靴磨きでした。
お洒落・身だしなみは足元からですよ!
スーツの皺伸ばしと同じくらい、靴が綺麗かどうかで印象は大きく変わります。
ご参考になれば幸いです。
息子でした。
↓油絵画家の父、吉野光のホームページです。
https://www.yoshino-hikaru.com/
↓父×息子によるオンラインショップです。
http://hikaruworks.thebase.in/